新しい先生

 市民病院はアテにならないと過去の経験からわかっていたので、別の個人医に、α県から郵送されてきた「紹介状」を持って訪れました。このペインクリニックは、昨年開業したばかり。私にそれを教えたのは、唯一、普通に話せる市民病院内科の先生でした。この春隣の市に転勤されました。「現代の医学は進んでいます。友達なんだけど、ペインクリニックの看板を上げる医師は優秀です。自信を持っている。ちょっと癖のある正確だけど。」と言われ、「性格に難あり」という思いで遠ざけていましたが、いよいよ、受け入れ先が無く、「ダメモト」のつもりで連絡したところ、受付も感じが良くて、待ち時間を車の中で横になっていて、時間になったら読んでくれるというので決めました。

 今のセンセのアンチョコ「今日の治療薬2011 [単行本] 浦部晶夫/島田和幸/川合眞一 (編集) 」ペインクリニックといっても、自称「診療所」。いきなり診察室で、この本をぺらぺら…「これ持ってるぅ?」って、そんなもん、素人が持っとるわけねーやろっ(笑)私の言うことを一々否定せず、アンチョコを見ながら、理屈をつけてく。元センセが言った「アロディニア」はてのひらを「はけ」でなでて、痛むかどうかでした。私の場合は、それほどでもないけど、もっととがった物、紙とかタオルのループとかを擦ればかなり痛みます。元センセは「手足だけなら軽症」といい、「体全体が痛いひともいる」ともいう。

 けれども、今のセンセは、アロディニアとは必ずたどっていくとひとつの神経にたどり着き、掌全体、体全体ということはなく、それは本人が自然に「ここがこうなると痛い」と言うものだ…と。元センセと今のセンセの「アロディニア」は激しく定義が違います。元センセは整形外科医で、今のセンセは循環器専門だけど、他にも色々手を出して、「痛みを取るには総合的にジャンルを超えないとわからない」と言い切る。 「じゃ、元のセンセの診断は何ですかー」と私。「整形外科医としての見地から痛みを追求したのよ〜」と先生。アカン、ようわからん。とりあえず、ネットではこんな感じのことが書いてあります。
http://www.eisai.jp/medical/products/maxalt/guidance/patient01.html

 初診の時、私は「いざというときにお医者様に見て貰える安心が欲しい」と言いました。先生は、「夢はあるか」と仰るので、「バラとハーブの庭園をつくりたい」と答えました。昨年、都会の有名医師と電話で話したとき、「アナタ、好きなことがないでしょ。イナカで苦労した中年女性が社会に出るのがいやで、ひきこもっているだけ。社会に出て働きなさい」と言い、随分、α県の先生と、イナカの主婦を侮蔑したことを忘れていなかったのです。

 ベンゾジアゼピン系の薬を常用していると、リン酸コデイン系の薬は効かない、と言われたとき、ぐるぐるしてしまって、ベンゾジアゼピン系を多用していた私は混乱して、とりあえず、マイスリーハルシオンロヒプノールなどの睡眠薬をやめてしまいました。その三日後に救急車で運ばれて、手当もして貰えず自力帰宅しました。先生が処方した「ソレトン」の所為だと思っていたけど、どうやらセンセは、ベンゾジアゼピン系の薬を急にやめたことによる反動だと言い張るぅ。私は、ソレトンでめまいを起こし、吐いて、ショック状態になったとおもっていて、ちょっと議論しました。結局私が、勝手に過去の薬をやめたせいで、何が効くか解らなくなった、と着地。
 あーそうですね、だったらベンゾジアゼピンの話なんかしなきゃ良かったのに。「同じ系統の薬ばかり飲みすぎ」とかいうんで、調べて、副作用がこわっと…減薬しすぎて、離脱作用が起きた模様。ひとつきに一錠減らすんなら最初からそういって欲しいな、って、いろいろと論議しながらも、「楽しそうだね」って言われました。

 ええ、楽しかったデスともっっっ。センセと私は類友よ…蘊蓄を披露しているときのセンセは楽しそうだ。アンチョコみながら!

2011年7月3日 19:43