ステロイドが効かないのは膠原病じゃないのか

 「炎症」はステロイドで治るのか?血液検査の「炎症」を難しい言葉で書くと「CRP」「MMP3」「抗CCP抗体」といいます。基準地内であった場合、病気として認められる確率が低くなります。多くの医師が「CRP派」に属し、多分CRPの数値が低くても、ウチのセンセのように、関節のポキポキを「炎症」だという人は少数派です。今の所。ウチのセンセは、著作で、CRPの数値が低い人にもステロイドは有効であると主張しています。専門的な話に見えるでしょうが、これが出発点なので最低限の専門用語です。ここで「むつかしくてわからない」読者様を否定はしませんが、あまり病気について考えず、「明日」とか「希望」とかいうことばにを信じて、頭を使わない方が、体によいんです。「わからない」というストレスで体調を崩します。

 脊椎関節炎にはいろいろありますが、私にアクセスした人は、大体方向性の似た病気の診断を受けています。強直性脊椎炎、未分化脊椎関節炎、掌蹠膿疱症性関節炎(SAPHO症候群のうちの一部)、そして「SAPHO症候群」と診断された人、いろいろと診断が変わり、繊維筋痛症とおもわれる人です。大阪大学のサイトが詳しいです。http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/imed3/lab_2/page4/sapho.html

 血清反応陰性関節炎(Seronegative arthritis)http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/imed3/lab_2/page4/sna.html と強直性脊椎炎を同じと考える説もあります。「ウィキ」とか「はてな」、「ヤフー知恵袋」もろもろの、匿名同士の解決策を信じてはいけません。それを楯に私も否定されたことがありますが、ウィキなどは、堂々とこんなの出しています。http://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E5%8C%BB%E7%99%82%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E5%85%8D%E8%B2%AC%E4%BA%8B%E9%A0%85

 「the fact」というウチのセンセお勧めの翻訳本では「リウマチ因子」が陰性の脊椎関節炎を強直性脊椎炎としています。私はリウマチ因子が陽性のため、そのことをブログに書いたところ、「あなたはAS(強直性脊椎炎)ではない」とコメントをいただきました。ついでに、その方は有名な先生と直に話をして、ウチのセンセについて「困っている」と言っていたなどと、かなりネットで書いちゃいけないことを書いてしまいました。私もかなりギリギリ個人情報漏れっぽいのを覚悟で書いているのですが、有名な先生と直に話したというのは、ご自身の自慢にはならないし、取りあえず私も同じセンセと電話で1時間も話して罵倒されているわけで、「ASであると思っていたほうがらくなんじゃないですか」何で皮肉っぽく書くんだろう。病気を自慢してどうするんだろう。有名な先生についたことを自慢してどうするんだろう。その先生には外国からも患者が来ると書いてどうするんだろう。

 ほかにも、各自互いの医師を信奉するあまり、患者同士が憎み合うという愚かなことをして、医学の進歩や希望など持つ気持ちになれるでしょうか。患者も、新興宗教のように医師を信心している、異常な空気が読み取れました。それでわたしはブログから病名を消しました。

 「炎症」とみなすものの正体が血液検査でわかるのなら、私に炎症はありませんが、ウチの先生に「炎症」といわれています。ひとつはASを判別する血液検査は事実上「まだ」ない。血液検査の数値に出なくても現実には、腫れたりむくんだり、バキッ、ボキボキしたり、突発的発熱、体が勝手に飛び跳ねる、耳と目と味覚、顎の関節の異常を体感しているわけです。それらは一過性のものと、そのままずっと残っているものがあります。それらのどこまでを、うちのセンセがステロイドの投与で治ると診断したかわかりません。取りあえず私はステロイドを飲んでも注射しても、状態は変わりません。ところが「特効薬」と自信を持っているだけあって、物凄く効果を出す患者さんもいます。効果のあった人は信奉者になりますが、心のどこかで「ブレドニゾロン(ステロイド)はやめられないのだ」というあきらめや怒りをどこかに隠し持っている感触がありました。入院して色々な患者さんと話した結果の「本質直感」だということにしておいてください。

 ここで個人的結論披露です。私はステロイドは血液検査に関係なく、「効果が得られる場合もある」とおもいます。簡単な例ですと、皮膚炎になり医者に行き、血液検査で炎症が無くても、一目瞭然、皮膚は炎症を起こしています。そのとき、ステロイドの塗り薬を、正しく、丁寧に、気長に塗れば、必ず治ります。一時的に治るけれども何かのきっかけでまた炎症が起きます。ステロイドは炎症を抑える、でも、根本の原因は治らないんです。

 それと同じ事が脊椎関節炎の人にも言えるのと考えられます。ウチのセンセは他の病院のセンセからも「研究熱心」と皮肉も含めて評されています。実績もあるけれど敵も多い。私はセンセのところから離れないので、匿名で非難されることがありますが、そんなことでつきあいを断ち切られても、困るんです。私はセンセの信者じゃないし、あまり気は合わないとおもいます。でも、先生の性格上のむつかしさも含めて、もっと時間の余裕があり、とことん話し合えばなにものか得られるような直感はあります。ただ…私のねばり強い、つきあい方は、多くの人が気味が悪いと感じたり、高尚な人だと思われたり、相手に対する要求のレベルが高いと勘違いされます。そして大抵、(関係を)切られます。

 そうじゃない、ハイレベルを求めているのではないと、説明するチャンスさえないんです。子供の頃から成人するまで、人間の平均値が50とするなら、わたしは5レベルだと思っていました。環境や周囲の人の評価をそのまま信じれば、そう考えて当然でした。けれども、なにがきっかけかはわかりませんが、時と場合によって、70,80くらいのレベルを発揮することがある自分に気がつきました。それを気づかせたのは、今の夫でした。

 平凡な世界で、平均値がすごく低い能力だと信じていたものが、ある日突然、平凡で何も持っていないけれども、なにか少し平均とはかけ離れたものを持っていること、それが美しさや身分や才能ではなく、精神的なことであること。それは平均値が好きな人からは「変人」と見られることを体感し、20歳くらいまではオチこぼれの孤独を、以後は、なんらかが人と違うことで孤独を抱き続け、それでいてその孤独に浸ることが好きでした。絵空事かもしれませんが、私はインターネットでも友達は作れると、心のどこかで信じているし、どんなに意見が合わなくても、根気よく話し合えば通じるとおもっております。相反し、どんなに心を尽くしても分かり合えない人もいる。それもあります。

 医師とは、どんなに研究し尽くしても、理解されないときもあれば、生きているウチにそれが古くなっていくという宿命を持っているとおもいます。私を批判するひとがウチのセンセを「あの先生はもう古い」とコメントしたとき、なんて残酷なことを平気で書くのかとおもいました。その方が信奉して自慢している有名先生も「古い」と言われている向きもあるのを知らずに…

2011年5月25日 12:46