疑問

 ある有名大学病院の医師に、私はASでないと言われています。女性で私の年齢だと絶対ASではないと。その医師は日本一のAS患者を持っています。私にはASのクスリはないと言い切り、一時間も私の担当医を罵った挙げ句、昨年、抗TNFα阻害剤を製薬会社と提携して、臨床結果を出し、今は患者に使用しています。私の担当医は、抗TNFα阻害剤の臨床も著作に書いています。でも、私には使用の話はしません。有名医師の患者さんらしい人たちから、数回、内緒モードやログインしない匿名で、「私はASであるけれど、あなたは違う」という意見を書き込まれていました。患者も有名医師を信仰するあまり、性格が似てくる気がしました。ひとつだけ、有名医師が私の言葉に、「それはもしかしたらASかもしれない、が診察していないので責任はとれない」と言ったのは、天敵の主治医が、頸椎のレントゲンを見て「竹様」になっている、と言ったことでした。基本的にはお二人の見解は変わらないのかと感じました。

 私に連絡をくださる方は全員、私と同じような年齢で、私と似た症状を持ち、同じ先生についています。他の先生には相手をして貰えません。抗TNFα阻害剤を発売している製薬会社も、大学病院と連携して認可を受け、ASの適応も決まりました。高額で、リスクもありますが、都会の有名大学では治療しているのに、余所では、そういう話はできません。治療以前に、ASかどうか、という点で、すでに躓いています。


 ただ、どちらの医師も方向性は同じです。ASにクスリはない。それがいつのまにか、治療薬があることになっています。製薬会社は「リウマチのクスリ」として開発しましたが、東京の大学病院で臨床結果が出たので適応になったとのことでした。東京にしかない。なにもない。それを見せつけられるのは辛い。親切に「東京ではこんなサービスがありますよ」と教えて頂くと、返事に困ってしまいます。うちの県に近い大学病院の名前を出して、最寄りの駅名やインターの名前を書かれて、病院を紹介してもらっても困ります。最寄りの駅もインターも、私の住まいからはすごく遠いし、電車を乗り継いで駅まで行くことが、都会の人にはわからないほど大変なことで、伝わらなくて、「教えてくださってありがとうございます」としかレスできません。

 精神衛生に悪いと感じたときは、ネットを休んでいますが、それを一々ブログに書かないし、書きためたものを順にアップして、余所のサイトの個人的主張は見ないようにしています。AS、繊維筋痛症、アロディニア、間質性膀胱炎の同時進行で、子宮、卵巣卵管、腎臓ひとつ喪失、という、他のひとと違う条件もあります。以前に、「病気を売り物にするな」という意見が来たときから、なるべく「不幸自慢」はしないように、明るく、前向きに、幸も不幸も、他人にとっての不快感にならないように気をつかっています。

 先日通院したとき、「アンタは軽症なのだ。遠くからの通院の人はみんな重症なのだ」「軽い人は薬は飲まないのだ」と先生に叱られました。軽症の人にはクスリは出さないので、抗TNFα阻害剤など、話題にもなりません。

 また、余所のブログを読んで、レミケードを点滴して、効果が得られない人もあるようです。そとてヒュミラ(抗TNFα阻害剤)http://www.e-humira.jp/(ごく最近、「強直性脊椎炎」の項目が付け足されました。)もレミケード(抗TNFα阻害剤)も、リウマチの症状として「サイトカイン」という人間の体内物質が関わることがわかり、抗TNFα阻害剤が開発されました。でも、「サイトカイン再取り込み阻害」のクスリは万全でなく、たまたま、効果の出る人もある、程度の認識であることは、開発した製薬会社にそれとなく示唆されました。そしてその時点では、抗TNFα阻害剤はASに適応されていません。認可されて保険がきくようになったのも昨年あたりからです。サイトカインは、症状が出る原因の「ひとつ」であり、それですべてが治るわけではありません。

 トリガーブロックもリウマチ系のクスリも、向精神薬も、すべて「対症療法」であり、病気の原因を完全に押さえるものではありません。

 私は、沢山クスリが欲しかったわけでなく、他のひとよりもクスリが多いのは、高脂血漿のクスリとか、睡眠薬をいただいているから。ASのための薬は飲んでいません。担当医が初診の時、地元大学病院を紹介し、私はそこでは繊維筋痛症との合併ということになっていました。脊椎関節炎より、LDLコレステロールの数値が高いことの方が「問題」といわれて、高脂血漿のクスリを出され、後に「もう地元へは行くな」という担当医の指示で、紹介された大学病院をやめました。どのみち、今の先生の病院より不便で遠く、通院できませんでした。

 ちなみに、担当医は「β県にはASの医者はいない」と脊椎関節炎医師会の一覧を見ながら断言していました…気軽にβ県の大学病院を奨められても困ります。うちのけんの大学付属で、「いちげんさんは予約を取って出直せ」と罵倒されてから、あちらこちらの病院をうつり歩きたくないんです。その経過は、昨年からずっと書き続けていましたが、誰も、全然理解しないし、嫌がらせの内緒コメントが多いので消しました。結局どんなに丁寧に説明しても、誰もちゃんと読まないんです。他人事ですもの。仕方がない。

 脊椎関節炎関係の病気…「リウマチ性疾患(リウマチではない)」と診断された人で、私に連絡をくれた人は、全員女性で、私と同年代の人でした。α県で強直性脊椎炎と診断されて、「若い男性の病気」と、都会の有名医師に否定された人もありました。その過程で、「繊維筋痛症」として、繊維筋痛症の専門医に行った人、その他の個人的な独特の治療法で、悪化した人など、それぞれに、受け入れ先を探して、悩んでいました。

2011年5月18日 21:05